【概要版】自治体職員向け子宮頸がん予防Webセミナー
6月11日(木)に実施したWebセミナーの概要版です。録画動画を見るお時間がない方や、まずは簡単に内容を把握したい方にはおすすめです!
2026.06.30
【概要】子宮頸がん予防の現状と自治体に求められる役割
こちらの概要版は、6月11日に開催された「自治体職員向け子宮頸がん予防Webセミナー」の概要版です。会員限定にて録画動画を公開しておりますが、簡単に内容を把握したいときにご利用ください。
録画動画はこちらです(ログインもしくは会員登録が必要となります)はじめに
令和8年6月11日(木)に、「自治体職員向け 子宮頸がん予防Webセミナー」が開催されました。
講師を務められた宮崎県立看護大学の川越靖之教授は、産婦人科医としての30年以上の臨床経験に基づき、日本における子宮頸がんの深刻な現状と、HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンによる予防の重要性、そして、宮崎県におけるワクチン接種率向上の成功事例について解説しました。
子宮頸がんの深刻な現状
世界的に子宮頸がんは減少傾向にありますが、日本だけが右肩上がりに増加しており、特に宮崎県では罹患率が非常に高いという厳しい現状がありました。子宮頸がんは20代〜30代の若い女性に多く、妊娠を望む世代でがんが見つかることも珍しくありません。川越教授は、子宮を失ったり、幼い子供を残して亡くなったりする若い女性の姿を目の当たりにしてきた経験から、この状況を放置することは「罪」であると訴えています。
ワクチンの有効性と安全性
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を防ぐ効果の高いワクチンです。
• 高い予防効果:若い時期に接種することで、将来がんに罹患するリスクを抑えることができます。
適切に普及しているオーストラリアやイギリスでは、2040年頃には子宮頸がんが「排除(ここで
言う排除とは発症率が10万人あたり6例未満の希少がんとなることを指す)」されると予測されて
います。
• 確かな安全性:かつて懸念されたような「車椅子になる」「学校に行けなくなる」といった重篤な
症状について、宮崎県内の約10万件の接種データを確認した結果、ワクチンとの因果関係が疑われる
新たな麻痺などの症例は発生していません。
自治体による「積極的勧奨」と啓発の鍵
自治体は「勧奨(通知)」という強力な武器を持っており、その取り組みが住民の健康を左右します。
• 個別通知の重要性:全学年(小学校6年生~高校1年生相当)への個別通知が基本と語られています。
全学年への通知を行っている自治体とそうでない自治体では、接種率に大きな差が出ています。
• ポジティブな情報発信:「家族で相談して決めてください」といった消極的な表現ではなく、
「ワクチンでがんが減る」「自分を守る」といった前向きなメッセージを届けることが、接種を
後押しします。
宮崎県・宮崎市における成功事例
宮崎県内では、中学校での出前講座や、市長による積極的なコミットメントにより、接種率が劇的に向上しました。
• 男子接種の公費助成: 宮崎市では九州の市として初めて男子への無料接種を開始しました。
これにより、現在では高校1年生男子の約4人に1人が接種を受けており、社会全体での感染予防が
進んでいます。
• 出前講座の効果: 医師が学校へ赴き、生徒や保護者に正しい知識を直接伝えることで、女子の
接種意欲だけでなく、男子生徒の理解も深まっています。
まとめ
子宮頸がんは、ワクチンと検診によって防ぐことができるがんです。自治体職員の皆様が「自分たちの手で住民の命を守る」という意識を持ち、正しい情報を届けることが、次世代の健康を守るための最大の鍵となります。
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