世の中に溢れているニュースの中からブリッジスクエア事務局が注目した、自治体の皆様にお届けしたい情報を【トピック】として掲載していきます。
日々の業務のヒントや、関連領域の知見を深める一助として、気軽にお目通しいただければ幸いです。
2026.04.14
就労者の約2割が介護経験
― ワーキングケアラー調査が示す課題 ―
経済産業省の試算によれば、仕事と介護の両立が困難になることによる経済損失は、2030年に全国で約9兆円に達すると予測されています。
NTTドコモビジネスX 株式会社と株式会社NTTデータ経営研究所の共同調査(2026年3月発表)によると、そのリスクが予想以上に深刻かつ「見えにくい」形で進行していることが浮き彫りになりました。
企業を対象とした調査ではありますが、自治体の皆様にもご参考になる内容かと思いますので、
調査の概要をお伝えいたします。
■調査のポイント
1.就労者の「約2割」が介護経験者
・「現在介護をしている」9.0%
・「過去に介護経験あり」11.5%
・合計で就労者の2割以上が介護の当事者経験を持つ
➡ 介護は一部の人の問題ではなく、働き手全体に関わる課題となっています。
2.介護は長期化しやすい
・介護経験者のうち
「5年以上」介護を続けた人が30.9%で最も多い
・3年以上の中長期介護を経験した人が半数超
➡ 介護は突発的に始まり、長期にわたり生活や就労に影響します。
3.両立支援制度は「あるが活用しづらい」
・介護休業やテレワークなど、制度導入は一定程度進展
・しかし、制度導入企業でも約4割が制度を未利用
・出産・育児支援と比べ、
「介護支援よりも出産・育児支援の方が充実している」と回答した人は62.1%
「介護は育児より職場に伝えにくい(ハードルが高い)」と感じる人が46.8%
➡ 制度の存在と利用の間に大きなギャップがあることが浮き彫りに。
4. 将来への最大の不安は「頼れる人がいない」
・将来、自身が介護を必要とする立場になった場合の不安の1位
「介護してくれる人・頼れる人がいない」(49.9%)
・次いで、経済的負担、判断能力低下への不安
➡ 将来の介護に、介護人材や家族の支援不足、費用負担など複合的なリスクが懸念されています。
■おわりに
今やワーキングケアラー問題は、特別な誰かの問題ではなく、働く全員に関わる課題と言えます。
その実態をデータとして示した今回の調査は、介護問題を「自分事」として捉える一助になると思いました。(ブリッジスクエア事務局担当者)
調査の詳細は、以下のウェブサイトよりご覧いただけます。
ワーキングケアラー支援の実態とサービスニーズの調査
■出典
NTTドコモビジネスX株式会社
「ワーキングケアラー支援の実態とサービスニーズの調査」
(株式会社NTTデータ経営研究所との共同調査)
プレスリリース:2026年3月12日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000521.000006600.html